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<派遣期間制限「撤廃」 狭まる正社員の道 「雇用調整容易」経済界は歓迎>・・・派遣会社という「現代の周旋屋」が自由に闊歩する時代に戻した「経団連の周到さ」と「労組の無能さ」!

<クローズアップ2015:派遣期間制限「撤廃」 狭まる正社員の道 「雇用調整容易」経済界は歓迎> 毎日新聞 2015年05月13日 
 12日に衆院本会議で審議入りした労働者派遣法改正案は、同じ職場で派遣労働者を使える期間制限(最長3年)を事実上、撤廃するのが柱だ。安倍政権の成長戦略の一環で、企業が派遣労働者を使いやすくなるため、経済界は評価している。しかし、労働者側や野党は「これまで以上に正社員になりにくくなる」などと批判を強め、「3度目の廃案」に追い込みたい考えだ。
 間もなく派遣法改正案が審議入りしようという12日午前。東京都渋谷区の労働組合事務所で、30〜50代の男女6人の派遣労働者は、民主党の岡田克也代表に口々に派遣労働の不安定な実態を訴えた。
 「子供の作り方教えてやろうか」。30代と40代の女性は、派遣先の企業で、そんな言葉の被害に遭い、心を病んだ。派遣会社に訴えても解決に動いてくれるどころか、解雇の心配さえある。40代の女性は「解雇すればセクハラはなかったことになる。立場の弱い派遣労働に縛りつけるような改正は許せない」と訴えた。
 改正案には派遣労働者の雇用安定措置も盛り込んだ。だが、15年派遣で働いてきた50代の女性は、自腹で資格まで取ったが、正社員への登用を拒否された、と訴えた。岡田代表は「(改正案が通れば)正社員の道は狭くなる。あらゆる働く人の問題だ」と語った。
 政府は、「柔軟で多様な働き方の実現」を掲げるが、ある連合幹部は「多様な働き方は、安定していてこそ選択肢となる。不安定で流動的な働き方がいくら増えても意味はない」と切り捨てる。
 一方、経済界は改正案を歓迎している。経団連の榊原定征(さだゆき)会長は11日の定例記者会見で「国際競争力を確保するためにも、労働法制は国際標準に近い形、イノベーション(技術革新)を促進できるような形、しかも労働者にとってプラスになる形での改善をずっと主張している」と述べ、改正案成立に期待感を示した。
 経済界は日本の労働法制は国際的にみても厳しすぎるとの立場だ。その一つが正社員を簡単にクビにはできない解雇規制だ。派遣なら必要な時に雇い、契約を更新しなければ人員削減できる。2015年の経団連経営労働政策委員会報告でも「有用な労働力需給調整機能を果たしている」と評価しており、期間制限がなくなれば、より使いやすくなる。
 労働者側の主張には、派遣労働者のキャリアアップを図る対策などが盛り込まれたことを踏まえ、「トータルでは労働者にとってプラス」(榊原会長)と反論する。
 ◇揺らぐ「臨時」原則
 今回の労働者派遣法改正案は、「臨時的、一時的」という派遣労働制度の原則が失われかねないと指摘されている。この原則が崩れれば、正社員の仕事を派遣社員に置き換える「常用代替」が進む恐れがある。
 派遣法ができたのは30年前の1985年で、翌86年7月に施行された。当時、派遣は「原則禁止」で、通訳や秘書など13業務だけを例外的に認めていた。例外はその後、26業務まで拡大した。
 最初の転機は99年の法改正だ。当初とは逆に、建設など5業務だけを禁止とし、「原則自由」に転換した。03年には禁止されていた製造業への派遣が認められるなど規制は大幅に緩和された。
 ただ、この時も「派遣労働は臨時的、一時的」との原則は維持された。一つの仕事に派遣社員を使える期間を「最長3年」と期限を切っているのは、そのためだ。08年秋のリーマン・ショック後に「派遣切り」が社会問題化するなど派遣労働は不安定雇用の代名詞。それでも、「臨時の仕事」という位置づけだけは残ってきた。
 改正案が「生涯派遣のままになる」と批判されていることを政府・与党側も意識し、2回廃案になった過去の案を修正。厚生労働相が法律の運用の際に考慮すべき事項に「派遣就業は臨時的かつ一時的なものであることを原則とするとの考え方」を追加した。
 しかし、派遣受け入れ期間が事実上、撤廃され、企業側が派遣社員を長期にわたって使えるようになるのは確かで、労働者側の警戒感は強い。
 ◇人代えれば継続可能
 改正案の最大のポイントは派遣期間制限の見直しだ。現行では通訳や秘書などの専門26業務は無期限、その他の業務は最長3年だが、専門26業務を廃止し、一律に3年とする。
 ただ、期限を迎えた時の対応が大きく異なる。現在は3年を超えて同じ仕事に派遣労働者を使えないが、改正案では労働組合などの意見を聞いた上で、人を代えれば使い続けられるようになる。同じ派遣労働者でも事業所内で働く課を替えれば、更に3年延ばせる。事実上、派遣を使える期間制限はなくなる。
 派遣会社に無期雇用されている派遣労働者は、無期限で派遣先で働ける。
 一方、労働者の雇用安定措置も盛り込まれている。派遣会社に対し、キャリアアップのための教育訓練の実施を義務づけた。また、3年に達した労働者を派遣先に直接雇用するよう依頼したり、新たな雇用先を紹介したりするなどの措置も求めている。しかし、派遣先が依頼を簡単に受け入れることは考えにくいなど実効性は不透明だ。
 また、届け出制と許可制の2種類に分かれている派遣制度を許可制に一本化し、悪質業者の排除を図る。
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ぼへー 戦後、それまで「口入れ屋」「周旋屋」によって不当な中間搾取をされ、悲惨な労働環境に置かれていた日本の労働者は、「間接雇用」を禁止し、周旋屋を許さない労働法制により権利を守られてきました。
しかし、労働者派遣法は制定以来、順次その規制を緩和され、現在でも、現代版の周旋屋「人材派遣業」はフリーハンドでやりたい放題。ワーキングプア・貧富の格差の根幹はここにあります。
いよいよ今回の改正で、派遣法(現代版「口入れ屋・周旋屋」法)の改悪も「完了」といっても良い出来栄えです。

 ところで、派遣・非正規雇用問題について語る時、「小泉改革がいけなかった…」などという評論家・コメンテーターが多いですが・・・非常に表面的な薄っぺらな見解に過ぎません。
経団連は、上手に小泉改革を使った上に、自分たちが表舞台に出て目立つことが避けられた結果表面上「小泉改革がいけなかった」ように見えているに過ぎません。
 現在の派遣・非正規雇用問題の根源には、第二次大戦敗戦以来の、もっと根深い経団連の宿願達成への長期的な戦略が潜んでいます。

<*経団連の宿願の発生>
 戦前の劣悪な労働条件・搾取的雇用慣行を抜本的に改善する為に、戦後になって労基法をはじめとする労働関連法の整備が行われました。
 そして、逆に言えば「経営者」にとっては、
「戦前の“手配師・周旋屋”を復活し、経営者に有利で便利な雇用慣行をもう一度実現すること」
が宿願となりました。
戦後早々に発足した経団連にとって、大きな宿願の一つでありました。
それでも戦後は、長期的に右肩上がりの経済成長が続いた上に、日本の労働者の年令も若く、給与水準も世界的に見れば低位の状態が続きましたので、戦後の雇用慣行に対して、経営者が異を唱えることの優先度は、高くはありませんでした。
しかし、高度成長期も終わり、時代が進むにつれ、日本の給与水準も世界的に遜色ない水準に至り・・・
宿願成就の優先度は高くなり、経団連も要所で雇用慣行の改革に向けた活動を打ち出すようになりました。

<*宿願成就への道>
 そして、ついに提言などの繰り返しによる世論操作・政界工作が実る時が来ます。
1980年代には「専門的な職種のみに限る」といった条件付ではありましたが、とうとう「派遣業」という名の“周旋屋・手配師”の復活にこぎつけました。
その後着実に既成事実を積み上げていきました。
 そして、経団連の宿願成就は最終段階に入ります。

<*宿願成就>
バブル崩壊からの浮揚を目指す小泉改革の“構造改革”が始まると、早速経団連は「日本的雇用慣行の改革」を提起しました。
 確かに戦後の右肩上がりを前提とした雇用慣行・人事制度等を改革することは、合理性も十分有りましたから…。
そこで、体よくその改革項目の中に滑り込ませた“派遣”の原則自由化による「“手配師・周旋屋”の事実上の完全復活」という経団連の宿願も、その本当の意図が理解されないまま、採用されてしまいました。
 そして、ついに戦後一貫して経団連(経営者)が宿願としてきた現代版の“手配師・周旋屋”=“派遣業”の復活が成就しました。
 現在のワーキングプアに至るまでの長期にわたる経団連の戦略的な道程であることをご理解いただけたでしょうか!
さすが経営者だけあって長期的視野に立ち、執拗に自分たちのビジョンを実現する突破力には感嘆しますね。



<*宿願成就の陰の立役者>
 経団連の宿願成就の一端を担ったとも言えるのは、実は仇のハズの日本の「労組」です。
経団連の長期にわたる戦略的な宿願達成をみるにつけ、日本の「労組」の無能ぶりが浮き彫りになります。
敗戦という多大な犠牲を払って得たせっかくの労働者の権利・有利な雇用慣行。
日本の労組は、御用組合に徹し、経営者に迎合し、お祭り“春闘”ぐらいしか活動してこなかったといえます。
 非正規雇用・派遣問題に関しても、正規雇用中心の労組様は、当初マトモに取り上げませんでした。
それどころか正規雇用者を守る為、率先して派遣・非正規雇用を批判するだけの態度でしたから…。
 ようやく最近になって、少しは非正規雇用者の組織化などに取り組みを見せていますが、時既に遅い!
少なくとも経団連が宿願を果たし始めた1980年代から、経団連に対峙して派遣法の成立は、潰すべきでした。
チョットでも労働法規かじった者なら、「間接雇用の禁止」が労働者保護にとって、どれほど重要な規定か知らないことは無かったはずです。
形式上「派遣」は間接雇用でないことになっていますが、事実上、間接雇用と同じ事で、現代版「口入れ屋・周旋屋」であることは、明白だったのですから・・・

 いわんや2000年代における“派遣の原則自由化”など、ストをしてでも止めるべきでしたね。
これじゃ、労働組合の組織率など下がるわけだ。
労働貴族化して、何の役にも立たない労組など、加入するだけ組合費とられて損ですからね!

(注)ここでいう“経団連”とは、厳密に経団連加入企業だけを指すというより・・・広く「経営者の総意を示す団体」の代表例・象徴として使用しています。




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山一證券を経て、現在エンタメ系企業の役員を務めるかたわらコンサルとして活動中の筆者のブログジャーナル。公金を毀損する輩・高齢者・弱い者を騙す輩を糾弾だ!
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