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労基法違反がなくならないホントのワケ!

<<残業>「月80時間」上限、政府調整 19年度導入目標>   毎日新聞 2017/1/25
 政府は、長時間労働の是正策として検討している残業時間の上限規制について「月80時間」を軸に調整に入った。1カ月単位だけでなく半年や1年などの期間でも規制を設け、この場合は「月平均45時間」などとする案が出ている。政府の働き方改革実現会議の労使メンバーらの意見も踏まえて今国会か今年の臨時国会に労働基準法改正案を提出し、2019年度からの導入を目指す。
 厚生労働省が昨年公表した過労死白書によると、過労死ラインとされる月80時間超の残業があった企業は約2割に上り、上限規制で一定の効果が期待される。
 労基法は残業を原則禁止しているが、労使が同法36条に基づく「36(さぶろく)協定」で特別条項を付ければ時間制限を外すことができる。長時間労働を助長すると指摘されており、昨年問題になった広告大手・電通の過労自殺では亡くなった社員の時間外労働が月100時間を超えていた。
 政府は新たな法規制による企業への影響は限定的とみているが、長時間労働へ厳しい目が向けられている現状を踏まえ「世論の動向も重要だ」と指摘する政府・与党関係者もいる。上限を80時間より短くする声が強まれば、経済界との調整が難航する可能性がある。
 忙しさが時期によって異なる業種などに配慮し、複数月での規制も検討。月平均45時間とした場合、6カ月単位なら270時間が上限になる。運輸業などで認められている適用除外も残す方向で、3月末までに最終決定する。【阿部亮介】
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ぼへー 「月80時間」上限、政府調整 19年度導入目標」・・・って、所詮政治屋さんやマスコミ・官僚のピント外れな、為にする検討です。
こんなことを決めたところで、そもそも三六協定さえ結んでいないことの方が普通である中小企業には何の影響もありません。

 正確な統計は存在しないのでしょうが・・・
中堅・中小企業で「36協定」をちゃんと提出している企業がどれだけあることか。
相当甘く見ても、過半数は届け出ていないというのが実態でしょう。
そして「36協定」を届出ている企業でも・・・労基法に定められていて届出しないと「残業させること自体が労基法違反となる」ことをかろうじて理解しているから、形式的に届出している企業が大半でしょう。
つまり大企業は別にして、「36協定」などというもの自体が、事実上機能していないのが実態です。
もし、この記事のいうように本当に「36協定」が無制限残業の温床であるなら・・・
「36協定」を締結していない大多数の中小企業は、労基法を守って「8時間労働」を守っていなければなりません。
当然そんなことはありません。
少なくとも「36協定」を提出している企業の方が多少なりとも労基法を気にしているだけ労働環境は良いでしょう。
無制限残業の温床は、そもそも「36協定」を届出せずに、労基法に違反して残業させている企業さえほとんど取り締まることもないというような「労働行政の怠慢」にあるのです。
「36協定」が無制限残業の温床などというのは、「論点の矮小化」「労働官僚の責任逃れ」に過ぎません。

<労基法違反がなくならないホントのワケ!>
 そもそも日本の労働環境について~
「文化的な背景が・・・」
「労働運動の歴史が・・・」
「労働観が・・・社会が・・・」
~等々、いろいろ小難しい事を言う評論家などが多いですが・・・
このような状態を改善するのは、本当は簡単です。
なにせ根本原因は、一つだからです。
 根本原因は、「労基法違反を放置する」日本の労働行政の怠慢につきます。

(そのウラに、“経団連と政治屋の意図”と“労働基準監督署職員のやる気の無さ”の相乗効果があると思っています。)
労働基準法という(浮世離れしたと言えるほど…)厳しい法令があるのに、その違反の取締りを全くといって良いほどやらない。
→ 労基法は、守らないのが普通でなんら実効性の無い、ただの“絵に描いたモチ”になってしまっています。

 少し前になりますが、“名ばかり管理職”が社会問題化しました。
この問題も“労基法違反”なんてことは、会社側は、先刻承知の上でしたが・・・
誰にも問題にされないし、いわんや取り締まられることなど殆どありませんでした。
(裁判を起こされてようやく論点とされる程度でした。)
そこで、賃金コスト削減の為に、多くの会社で当り前のように、法違反してきました。
正直、ワルのりした社労士等の人事コンサル連中など“残業代節約法”などと称して「社員を(名目上)管理職にすれば残業代削減できまーす!」なんて教示していたものです。
(今でも似たような連中は、一杯いますが・・・)

 しかし、いよいよ“名ばかり管理職”社会問題化し、マスコミに取り上げられたり、マズイことになりそうになると、「コリャいかん!」ということで、マクドナルドのように率先して運用をやめるところも現れました。
→ この対応自体が、企業が以前から労基法違反を認識していたことを、自分で証明してるようなものです。 

 近年では、社会の関心も集まり、長時間労働や賃金不払い残業の摘発を、労働基準監督署も従来よりは、力を入れて行なうようになりました。
しかしながら、まだまだ一部の企業を“一罰百戒的に”摘発しているのがいいところで、全然取り締まり不足というのが実態です。(摘発されるのは氷山の一角!)

 警察の速度違反の「ネズミ捕り」みたいに、労働基準監督署にも、過大なノルマでもかけて取締りをさせることが必要でしょう。
そして、せめて3年に1回くらいは、全事業所に取締り(調査)を行なう位の頻度が必要でしょう。
労働基準監督署が何十年にもわたり、一度も取締りに来ない・・・などという事実上、労基法違反放置状態では、そりゃ悪徳社長じゃなくても、労基法など守らなくなりますよ。

 「圧倒的に弱い立場の労働者が、わざわざ申告でもしない限り、労基法違反の取り締まりに出かけない。」・・・取締り当局が、こんなスタンスでは、労基法違反など無くなるわけが有りません!
労基法のような法律の違反こそ、当局が積極的に摘発に向かうスタンスでなければいけません。

 現状では、正直言って、「36協定」(これを締結しないと本来、残業させることすら違法!)すら締結していない中小企業のほうが、多数派でしょう。
「賃金不払いが・・・、サービス残業が・・・」とかいう以前に、そもそも残業をさせていること自体が、既に違法な企業だらけなのです。
こんな違法状態を、放っておくということ自体が異常です。
このような基本的な法違反を、十年一日の如く、いつまでも放置している労働基準監督署による労働行政など、事実上破綻していると言えるのではないでしょうか。
 
一方では、こんな最低限の法(労基法)すら守られていないこと看過しておいて・・・
制度立案の担当部門のお役人は、
「育児・介護休業法が・・・、イクメンが・・・」
「定年の引き上げが・・・。」
「雇用機会均等が・・・」
~と、ドンドン大企業か公務員位しか実現できない様な法律に執心して、整備にいそしむ・・・。
浮世離れし過ぎでしょう!
まずは、基本中の基本の「労基法違法の放置状態」を無くすことが先決でしょう。
こんな労働行政は、まさに基礎の無いところに立派な建物を構築しようとする「砂上の楼閣」そのものです!
法など作っても、その実効性が担保されないのであれば、ほとんど無意味でしょう。

※当面の打開策:労基法違反も警察の管轄へ!
 私は、「労基法違反は、労働基準監督署!」という形式をやめにして、是非とも労基法違反を、警察でも管轄すべきだと思いますね。
大体、「労働基準監督署」なんて、一般の人間には、どこにあるのか分かりにくいし・・・
ようやく探して行ってみても、やる気のないサンダル履いた中高年職員が、イヤイヤ応対に出てくる。
それだけでゲンナリ…。
まあ皆さんも一度行ってみたら、わかりますよ!!
ブラック企業に残業させられまくって過労死しそうな社員が、あんなところへ、ノコノコ行けるわけない!
せっかく労働者が「意を決して」行ったとしても、チンタラ仕事が遅く「あーだの、こーだの」と腰が重いので、話になりません。

とりあえず、警察なら至る所にありますし、違反現場(会社)にパトカーで、制服警官が来てくれれば、鬼に金棒!
パトカーがくれば、ご近所では人だかりが、できるかもしれません。
「この会社で何があったの??」・・・ヒソヒソ白い目で見られます。
こういうことが意外と経営者に心理的に効くんですよ! 
警官が来るだけでも、悪徳社長も、かなりビックリしますよ。
 そして、“36協定締結してない。”“就業規則が必要な企業なのに作成してない。”・・・といった基本的な「労基法違反」をどんどん摘発すれば、悪徳社長も「コリャたまらん」と認識改めざるを得なくなります。
そうなれば、社会の労基法違反に対する認識もガラリと変り、現在の労基法違反状況も飛躍的に改善し、勤労者の生活もずいぶん改善されるでしょう。

(コラム) 法律家も無視する日本の労働法形骸化の悲惨さ!
 自らを“法の番人”とか“法律家”とか呼んでいる「弁護士」や「司法書士・税理士・公認会計士」…。
しかしながら、弁護士事務所や税理士事務所など99%は、労基法違反の巣窟といっても過言ではない。
36協定提出していたり、残業代をちゃんと払っている事務所などあまり聞いたことがありません。
ごくごく少数の労働派弁護士以外は、法律家自らが、そもそも「労働法違反者」なのです。
 いかに日本の労働環境が酷いものであるかを現している事実です。
こんな実態ですから、たとえ長時間労働に悩む労働者が、「残業代が…。長時間労働が・・・。」とか相談しても、“労基法違反”弁護士は、心の中では「なに甘い事言ってんだ。ウチの事務所も同じだよ…。」とか思っているに違いないワケ。
 やっぱり日本の労働者を救えるのは、「警察の介入」だと思いますね。

※変化の兆しも!
ただし、「過払い金返還訴訟ブーム」が終息に向かいつつある現在、新司法試験で弁護士数も増え、食い扶持に困っている弁護士業界では、今後の稼ぎ頭として「不払い残業訴訟ブーム」を仕立て上げようとしているという観測もありますので・・・
その成否次第では、弁護士による不払い残業代訴訟が飛躍的に増えれば、労基法違反のあり方に、大きな変容を見せるかもしれません。


(追記) 「社会保険」も同じ構図!
 述べてきたように労働法令は、法令自体は、素晴らしい労働環境を目指して整備されています。
しかしながら、少なくとも大半の中小企業では、法令は全く守られていないのが実態です。
この状況は、社会保に関しても同じ構図であり、大半の企業にとって「強制加入」である社会保険(健保・厚生年金)ですが・・・事業主が加入しなくても、役所は我関せずに近い状態です。
まるで「任意加入」かのような状況ですからね。
いまだに「社会保険完備!!」なんていうフレーズが、求人の目玉になりますから・・・
「社保完備」じゃない=違法なんだから、指導・摘発しなければ本来おかしいはずでしょう。
社保加入しない悪徳事業主が義務も果たさずマル儲けなのをほったらかしの役人のやる気のなさよ・・・
「パート・アルバイト」の社会保険など何をかいわんや。
「加入基準に達しているから社保に加入させて下さい」とお願いして入れてくれる事業主は「優しい事業主様」状態です。
本来は、当然のことをしているだけなのですが・・・
こんな加入状況を放置しておいて、「社保の加入基準引き下げ」を目指したところで、ザルで水を汲んでいるようなもの!
兎にも角にも現行の加入基準でまず100%の加入を実現するべきでしょう。





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山一證券を経て、現在エンタメ系企業の役員を務めるかたわらコンサルとして活動中の筆者のブログジャーナル。公金を毀損する輩・高齢者・弱い者を騙す輩を糾弾だ!
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