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災害で死なないために /津波編

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「正常化の偏見」と避難行動 第38回  /@nifty
・相次いだ「津波警報」
2007年1 月13 日13 時24 分頃、千島列島東方沖でM8.2(深さ約30キロ)の地震が発生した。幸いにも、国内では地震動や津波による被害はなかったが、北海道から東北地方の太平洋沿岸、小笠原諸島などで津波が観測され、小笠原諸島父島の二見では40cmに達した。この海域では2006 年11 月15 日に、千島列島東方沖でM7.9の地震が発生しており、その時もほぼ同じ地域で津波を観測している。
これらの地震では、15分以内に北海道の太平洋沿岸やオホーツク海沿岸に「津波警報」、北海道から和歌山県の太平洋沿岸に「津波注意報」が気象庁から発令され、北海道の22市町村では、警報発令から1時間以内に「避難勧告」が出ている。第一波が根室市花咲に到達したのは地震発生から約1時間後の14時38分であるから、行政機関の対応は迅速であり、適切であったといえる。
しかし、課題は全くなかったわけではない。総務省消防庁の調査では、避難勧告が出た北海道、岩手県、三重県の25市町村で、避難所に避難した人は対象者の7.9%だった。三重県南部の自治体では、2500人への避難勧告に対して避難したのは8人だったという。原因について新聞などでは、11月の千島列島東方沖の地震の際、実際に観測された波の高さが予測より低く被害がなかったこと、1月の地震も気象庁が予測した波の高さが11月と同じ1m程度であったことなどから、住民の「警報慣れ」やテレビなどの情報に基づく自己判断があったのではないかと報じている。
・「避難勧告」と「避難指示」
まず、「避難勧告」「避難指示」の根拠となる災害対策基本法第60条に基づけば、避難勧告より避難指示の方がより強制力が強いとされている。しかし、避難指示が出て避難しなかったとしても法令上の罰則はない。また、同法63条では、さらに厳しく立ち入りを禁止する「警戒区域」についても定めているが、1991年の雲仙普賢岳、2000年の有珠山噴火など限られた適用事例しかない。マスコミはしばしば「避難命令」と表現するが、法規上はそのような命令は存在せず、住民の避難行動の誘導は法規的な強制力ではなく、自己判断に基づく場合が多い。
・なぜ避難しないのか
避難勧告や避難指示を受けた住民が実際に避難するかどうかは、個人の危機意識によるところが大きい。2006年11月の千島列島東方沖の地震後に、群馬大学の片田敏孝教授らが岩手県釜石市の小学生にアンケートした結果、避難指示を聞いた後、6割の児童が避難の必要性を感じ、4割の児童が保護者に避難を呼びかけたが、避難したのは290人中7人に過ぎなかったことが分かった。避難しない理由として、保護者は「大丈夫」「津波は来ない」「前にもあった」などと判断したという。
こうした保護者のように、異常事態が発生して、危険が近づいているのを知った後も平常通りの判断や解釈を続け、事態を楽観視することを災害心理学では「正常化の偏見」という。誰もが平穏な日常生活をやめ、非日常に移行するのを避けたいのは当然である。ましてや、今回のような遠隔地の地震による津波では体感した揺れも弱く、危機を感じるのは難しいだろう。そのような状況では住民が正常化の偏見に陥っても不思議はない。
・詳細情報がもたらした逆説
避難が低調であった原因に、詳細な災害情報が随時伝達されるようになったこともあるだろう。津波警報の発令直後からNHKは特別番組で各地の自治体の対応状況や、予想される波の高さ、到達時刻を継続的に放送した。また、「FMわっかない」などの多くのコミュニティFM局も住民に必要な情報を流し続けた。過去の様々な災害の反省を踏まえて、各地の気象台からの津波警報や住民への情報伝達の迅速化などを図ってきた結果、住民は詳細な情報を得られるようになった。しかし、今回の事例はそのような詳細な情報が各自に判断材料を与え、正常化の偏見を強化したという逆説的な面はないだろうか。
・「自ら行動した」と捉える
行政は予測される津波の最大の高さや到達予想時刻から、どの地域が最も危ないかを判断し、その情報を住民にどのような方法で伝え、避難誘導するかなどが求められている。テレビなどで伝達される情報が詳細になるほど、行動基準となる身近で具体的な情報が求められるだろう。それは画一的で網羅的な情報の提供から、住民一人ひとりがこれから発生する災害をイメージし、行動の判断材料になるような細かな情報とその伝達方法を検討し、整備していく必要があることを示している。
それにはハザードマップの周知や、その地域の過去の災害を学ぶことなど、日頃から災害をイメージする訓練が必要である。自分の住む地域のリスクを予測情報から判断し、自ら行動することが減災の理想である。今回の避難率の低下は悲観的に捉えるよりも、住民が自ら判断し行動した事例として前向きに考えてよいだろう。この経験が「正常化の偏見」を打破し、さらに効果的な避難の誘導につながるような災害情報のあり方のヒントになるかも知れない。
(監修:レスキューナウ 文:気象予報士 竹田宜人)
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ぼへー  近年地震災害も相変わらず絶えることなく、また温暖化等による異常気象により豪雨災害・台風災害なども増加してきており、災害で被害に遭わないことは現代日本人にとってより大事な心構えとなってきました。

 昨今は何か事故が起こるとその事故原因となった企業などに対して大きな非難が集まります。
そして企業には厳しい安全対策が求められます。
それでは、それだけ国民の危機管理意識がしっかりしてきたのでしょうか?
残念ながら、実際のところ、自分たちの生命・安全も人任せ、「何か起これば誰かのせい」「自分は何もしない」という風潮がどんどん高じて来ているように思えます。

 そして、誰のせいにもできない自然災害においても、その傾向は強まるばかりのようです。
上記の記事のように、地震観測の精度を上げ、適切な津波警報を出しても、
「避難勧告が出た北海道、岩手県、三重県の25市町村で、避難所に避難した人は対象者の7.9%だった。三重県南部の自治体では、2500人への避難勧告に対して避難したのは8人だったという。」
という結果であり、警報が出てもほとんどの住民は避難していない。
 こんな状態でもきっと死んだり負傷したら、「行政の責任が…」とか言い出すのでしょうね。

折角多大な税金を投入して、観測精度を上げ適切な警報等を出せる体制にしても、実際に住民が根拠のない素人判断で避難をしないのでは、何の意味もありません…。
基本的に役所・役人のやる事は、ロクなことがないものが多いですが、災害に関する警戒情報はかなり使えるものだと思います。
皆さんの一つしかない命を守るためにも有効に活用しましょうよ!

津波は発生したら、50cm位の予報の津波でも地形などの条件次第では、死者の出ることも少なくありません。
死ぬ間際になって、「警報を聞いて避難しておけばよかった。」と思っても遅いですよ。
昔と違い観測体制も整備され津波に関する警報等は、かなり適切に発令されます。
津波に関しては警報等の指示に従うことが大切ですよ。
少なくとも指示に従いもしないでおいて被害に遭っても文句を言わないことですね。


・津波警報聞いて避難しないどころか、海を見に行く人も…
  ↓
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「津波警報発令」に避難せず56%/02年石垣島沖地震調査    /琉球新報
昨年3月26日に起きた石垣島沖の地震で発令された津波警報を、避難対象となる石垣市民の4人のうち3人が聞いたが、このうち56%が避難しなかったことが、財団法人・亜熱帯総合研究所(理事長・稲嶺恵一知事)が26日発表した市民約1600人を対象にしたアンケート調査で明らかになった。避難したうちの59%、避難しなかったうちの52%が、1771年に八重山地方を襲い、1万2000人の命をのみ込んだ明和の大津波を「良く知っている」と答えており、過去の大災害を知っていることが、必ずしも避難行動を高める効果につながらないことも分かった。
亜熱帯総研は「実態を正確に把握することが防災の基本。明和の大津波を風化させない取り組みが必要だ」と指摘した。
津波警報と住民行動に関する調査は、2月12日から3月2日まで、石垣市の7カ所で聞き取りなどで行われた。サンプル数は1603人で、有効回答は1163人(回答率72・6%)。
有効回答者のうち、津波警報を「聞いた」のは75%。警報を「聞いていない・覚えていない・不明」は24%だった。
ところが、津波警報を聞いたのに「避難しなかった」のは半数を超える56%で、警報を「聞いていない-」と合わせると66%が避難行動を取らず、津波警報を聞いたのに12%が「海に行った」と答えた。
年齢で見ると、70代以上は52%が避難したが、30代が26%、10代と20代は15%と若くなるにつれ避難した割合が下がっている。
同じ高さに居住する者でも海岸線から離れるほど避難する割合が低く、津波を危険視する意識が薄らいでいる。一定の高さ(5メートル未満)の下で海岸線から100メートル-200メートル離れた所では40%が避難せず、200メートルを超えると63%が避難していない。同研究所は「200メートルが避難の分岐点」と分析している。
発表された調査結果概要は2カ月後に最終報告としてまとめる。研究部の喜屋武臣市部長と宮里聡子氏は、「市町村の消防関係を対象に報告会を開きたい」と防災態勢への活用に期待している。日本災害情報学会などで発表される。
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*警報の精度はドンドン進歩します。…でもそれについて理解せず、聞いても何もしないのでは宝の持ち腐れ!
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<「直下型地震」直前速報へ、地下に地震計…5年以内に実用化> /(2009年1月26日 読売新聞)
 阪神大震災のような直下型地震の対策として、文部科学省は、震源に近い地域を大きな揺れが襲う直前に兆候を感知し、地震発生を警告する「地震瞬時速報」を5年以内に実用化させる方針を決めた。
 現行の緊急地震速報では技術的に間に合わないとされる直下型地震の震源から30キロ以内の地域で効果を発揮する新しい警報システムとなる。
 地震瞬時速報は、全国110か所の主要活断層を監視対象とする。断層面の直上にあたる地下十数メートルから数百メートルの地中に専用の地下埋設型地震計を設置。監視する活断層で震度6弱以上の強い地震が発生したと地震計が判断すると、活断層の周辺地域に自動的に警報を送る。
 緊急地震速報の監視網(地震計)より震源に近い場所で揺れを検知するため、判断のタイミングが数秒早くなる。
 震源から30キロ以内の地域では、地震瞬時速報の到達から強い揺れまでの時間は、1~2秒と予想される。地震瞬時速報を受信すると、自動的にエレベーターや工場の機械、列車を止めるシステムを整えたり、学校で速報と同時に机に身を隠す訓練を行ったりすることで、直下型地震の減災が実現できるという。
 防災科学技術研究所(茨城県つくば市)は4月以降、一部の活断層に試験的に地震計の設置を始めるほか、強い地震動に耐え、誤作動が少ない地下埋設型地震計の開発に着手する。
 2011年に速報の実証試験を行い、12年以降に一部の地域で、実用化に向けた通信システムなどの整備を始める。実用化のめどがつけば、活断層一つにつき3個以上の地震計を配置し、全国に広げる方針。
 従来の地震計は、全国をくまなく監視するため、活断層とは関係なく置かれてきた。緊急地震速報では、こうした地震計のうち、震源に近いものが観測したデータを分析、地震の規模や到達時間を予測して、速報している。このため、昨年6月の岩手・宮城内陸地震では、震源から30キロ以内の地域で、大きな揺れが始まった数秒後に速報が出されるなど、震源から近くて揺れが強い地点ほど、速報が間に合わないという弱点がある。同省は昨夏に速報強化の方針を打ち出した。
 ◆直下型地震◆ 主に地下の活断層のずれによって生じる内陸型の地震。百年~1万年を超える周期で発生し、海溝型地震に比べて確率は低いが、震源が浅く、都市の真下などで発生すると、局地的に甚大な被害を起こす可能性がある。最近では2004年10月の新潟県中越地震、昨年5月の四川大地震などがある。
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山一證券を経て、現在エンタメ系企業の役員を務めるかたわらコンサルとして活動中の筆者のブログジャーナル。公金を毀損する輩・高齢者・弱い者を騙す輩を糾弾だ!
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宅建/社労士/証券外務員1種/1級FP…

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