1. Top » 
  2. 社会・安全 » 
  3. 「歩行中」34年ぶりトップ=「乗車中」を逆転-08年交通死・警察庁 →もはや交通事情は後進国以下ですね!

「歩行中」34年ぶりトップ=「乗車中」を逆転-08年交通死・警察庁 →もはや交通事情は後進国以下ですね!

************************************************************
<「歩行中」34年ぶりトップ=「乗車中」を逆転-08年交通死・警察庁> /1月29日 時事通信
 2008年の交通事故死者は、「歩行中」が33.4%を占めて「自動車乗車中」の33.2%を上回り、34年ぶりに最多となったことが29日、警察庁のまとめで分かった。歩行中の死者は65歳以上と15歳以下が多く、同庁は「一層の安全教育をしていきたい」としている。
 08年の交通死は前年比589人減の5155人。このうち歩行中は11.4%減の1721人、乗車中は15.1%減の1710人だった。いずれもここ10数年間減少傾向にあったが、シートベルト着用率の向上などで乗車中が大幅に減り、逆転した。歩行中の死者は65歳以上が47.7%、15歳以下が43.3%を占め、全年代の平均33.4%を大きく上回った。
 乗車中の死者のうち、ベルト非着用者は18.5%減の816人となり、12.7%減の819人だった着用者を初めて下回った。後部座席の着用が義務化された昨年6月以降、着用率が上昇した影響とみられる。 
************************************************************
ぼへー いずれはそうなるとは思っていましたが、いよいよ交通事故死者に占める歩行者の割合が、「自動車乗車中」を超えて最多になってしまいました。
 皆様あまり関心ないかもしれませんが、これは本当に日本の道路・交通行政の大失敗を表している異常なデータなのです。
 警察・国土交通省などは、交通事故について発表する場合、交通事故死者に焦点を当てて発表します。
上記の記事でも、「歩行中」がトップになったという大問題を「でも事故死者は減ってる」ということでなんとなく交通行政の失敗をぼやかしています。
また、「歩行中の死者は65歳以上と15歳以下が多く、同庁は「一層の安全教育をしていきたい」としている。」…などとまるで轢かれた老人や子供たちの安全意識に問題があるかのような発言である。
断言しますが、轢かれた老人・子供は悪くありませんよ!
道路建設に他国以上の割合で税金を使いながら、人車分離すら実現できない道路行政の責任です。

 下図を見ても分かるように、交通事故死者に占める歩行者の割合がトップなどというのは、道路(歩道)整備の遅れた後進国の姿であり、まともな道路行政と認められるのは、事故死者に占める歩行者の割合が15%以下でしょう。
まともな国家なら道路(歩道)整備を行い、歩行者と車は人車分離され、交通事故は“車対車”が中心となり、死者も自動車乗車中の比率が増えるのが通常です。
日本では人車分離もままならない道路(歩道)環境なので、その次の図が示すとおり交通事故率もとても先進国とは思えない酷い有り様なのです。
************************************************************
※「社会実情データ図録」より
「交通事故死数の国際比較は・・・略・・・、ここでは、交通事故死の状態別のシェアを国際比較したグラフを掲げた。 
 日本の特徴は、歩行者の比率が高い点(世界第5位)、及び自転車の比率がオランダに次いで世界第2位の高さである点にある。」

※「社会実情データ図録」より
 「事故率は、クルマが走った程度に応じてどのぐらい事故が起きたかを示しているが、日本は119件とウクライナ、エチオピア、香港、ニカラグアに次いで世界第5位に事故の多い国となっている。」
jikoritu.jpg
************************************************************
ぼへー このような日本の道路・交通行政がいかに低レベルで破綻しているかは、全く警察・国土交通省は発表しません。(責任問題になりますから…)
 確かに交通事故死者が減ることが、重要である事は分かりますが、本来ならそのために交通事故発生件数自体を減らすことが必要です。
また、死者と同時に負傷者が減ることも非常に重要なのです。
警察・国土交通省の“大本営的”発表だけを聞いていると、国民は、交通事故死者が減って日本の交通行政は大成功・問題なしみたいなイメージを持ってしまうでしょう。
役人のいやらしい所です。

 そもそも交通事故死者というのは、現在の日本では、ほっておいても減少する要因が多いのです。
近年人口増加率は激減していますし、高齢化により相対的に重大事故を起こす率の高い若年層も激減する傾向にあり、交通事故死者の減少に繋がります。
また、救急医療体制や医療技術もなんだかんだ言っても時が経つほど進歩しますので、交通事故による致死率は下がります。
車両の安全性も時が経つほど技術は進歩し、基準も強化されるので死者の減少に貢献します。
************************************************************
※図録交通事故件数・死者数の推移 /「社会実情データ図録」より
jikosu.gif
************************************************************
ぼへー上図を見ていただければ図録を読める人なら一目瞭然、実際のところ大きく減っているのは交通事故死者だけなのです。
 逆に、貧弱な後進国的道路(歩道)環境の改善はしないまま、国民の安全のために戦後一貫して堅持してきた「3ナンバー規制」を撤廃するという戦後最大ともいえる失政(平成元年)以降…
→それまで自動車保有台数の増加率と同レベル乃至それ以下でしか推移していなかった「交通事故件数」は、自動車保有台数の増加率を、はるかに超える増加率で増加します。
 …そうでなくても、もともと狭く歩道も充実していない日本の道路に、北米仕様のデカイ車が増加するのだから事故が増えることは自明の理でした。
明らかに日米貿易摩擦解消の名の下に、米国の利益のために国民の安全を売り渡した「3ナンバー規制」の負の効果です。

 そして皮肉なことに、「3ナンバー規制が緩和されたことによる車両の大型化」により「自動車乗車中」の死者だけは順調に減少しました。
交通事故死者の減少の7割方は、このHPで何度も取り上げている通り、「3ナンバー規制が緩和されたことによる車両の大型化及び安全装備の充実」による「自動車乗車中」の死者の減少によるものなのです。図をみれば、如実に現れています。
 警察・国土交通省・自動車メーカーは、「3ナンバー規制撤廃」による負の側面が、国民に知られると非常に不利益を被る点で利害が一致しているため、「3ナンバー規制」撤廃後は、交通安全に関するプレスリリース・広報・報道には、一貫して「交通事故死者」の減少だけを大きく取り上げ、「3ナンバー規制」撤廃後の交通事故件数・負傷者数の飛躍的増加には触れない大本営的姿勢をとり続けています。
 そして、この問題を取り上げるべきマスコミは、役人の発表の裏を読み解く能力も無いので、ただ与えられたプレスリリースを鵜呑みにして、そのまま流すだけ。
 また、仮に能力のある一部の記者が気付いたとしても…
・警察・国土交通省との関係が悪化すると、報道機関として様々な情報入手が困難になることへの配慮
・自動車メーカーは、マスコミの広告クライアントとして大変大きなシェアを占めるお得意様という利害
 → この問題には触れないことが不文律となっています。

 国民の安全を日米貿易摩擦解消のためとはいえ、米国の利益のために売り渡した「3ナンバー規制撤廃」は、派遣法改正どころではない戦後の悪政の一つであることを理解してもらえたでしょうか?

(まとめ)
結局のところ、簡単にまとめると近年の交通事故の状況は、
※人車分離という道路交通行政の基本もままならない後進国的道路は、一向に改善されないのに…
→日米貿易摩擦解消のため「3ナンバー規制」撤廃。
→ムダにデカクなった車のおかげで、車に乗っている人間の交通事故死者は減少。
→そのかわり、デカくハイパワーな車により事故件数が急増。相対的に交通事故死者に占める歩行者(特に65歳以上の老人と子供)が増加。
ということです。

・もっと端的にいえば、
「自分だけ安全な“3ナンバー車”に乗った若者によって、道幅も狭く歩道も整備されない“人車分離”という基本すら出来ていない後進国的道路で、老人・子供が跳ね飛ばされている。」
という状況なのです。

************************************************************

                              ↑クリックお願いします!ぼへー

スポンサーサイト

Trackback

Trackback URI
http://damasareruna.blog65.fc2.com/tb.php/328-94a95f6a この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザーのみ)

Page Top

プロフィール

zam

Author:zam
山一證券を経て、現在エンタメ系企業の役員を務めるかたわらコンサルとして活動中の筆者のブログジャーナル。公金を毀損する輩・高齢者・弱い者を騙す輩を糾弾だ!
※保有資格
宅建/社労士/証券外務員1種/1級FP…

フリーエリア

blogram投票ボタン

最近の記事
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク

このブログをリンクに追加する

メールフォーム

・スパムや荒しの対策にコメント欄は削除しました。 何かあれば、こちらへどうぞ!

名前:
メール:
件名:
本文:

フリーエリア
月別アーカイブ
相互Pingサーバー